そもそも3次補正は必要なのか 元日銀審議委員が投げかける疑問

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追加経済対策を決定した臨時閣議に臨む菅義偉首相(手前)=首相官邸で2020年12月8日午後6時、竹内幹撮影
追加経済対策を決定した臨時閣議に臨む菅義偉首相(手前)=首相官邸で2020年12月8日午後6時、竹内幹撮影

 政府は15日、追加経済対策の裏付けとなる2020年度第3次補正予算案を閣議決定した。一般会計は総額19・2兆円。いずれも同じ20年度の2次補正(約31・9兆円)、1次補正(約25・7兆円)に次ぐ過去3番目の大型補正となった。新型コロナウイルスへの十分な対策はもちろん必要だが、なぜここまで膨らんだのか。

温室効果ガス「実質ゼロ」やデジタル化事業も

 「そもそも3度目の補正予算は必要なのか」。元日銀審議委員で野村総合研究所エグゼクティブ・エコノミストの木内登英氏は、こんな根本的な疑問を投げかける。

 政府は今春の1次と2次の補正で、感染拡大の第2波、第3波が来ても急場をしのげるよう、あらかじめ使い道を定めずに内閣の責任で機動的に使える予備費を計11・5兆円も積んだ。そこから3856億円の新たな支出を11日に閣議決定したが、それでもまだ7兆円近く残っていた。これだけあれば、少なくとも年度内は医療機関への支援、検査やワクチン接種の体制整備、雇用調整助成金の特例延長といった必要な対策の費用を十分賄える――と木内氏は見る。

 財政法29条は「予算作成後に生じた事由に基づいて特に緊要になった経費の支出」について、補正予算を作成できると定めている。大きな災害や景気の落ち込みを「事由」とすることが多く、今回はコロナ禍が該当する。そのことに異論は少ないだろう。

 ただ3次補正には、菅義偉首相肝…

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