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憂楽帳

50年以上続く毎日新聞夕刊社会面掲載のコラム。編集局の副部長クラスが交代で執筆。記者個人の身近なテーマを取り上げます。

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被災しても原発ですか

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 入り組んだ海岸線が続く宮城県の牡鹿(おしか)半島。2011年の東日本大震災以降、半島の中ほどにある入り江、小屋取(こやどり)浜に何度か足を運んだ。歩くと「キュッキュッ」と音がする「鳴り砂」で知られるが、入り江を挟んで建つ東北電力女川原発(女川町、石巻市)の建屋を、敷地の外から間近に見られる数少ない場所でもある。

 1984年、賛否が渦巻く中で女川原発1号機が営業運転を始めた。私が新聞社に入る1年前のことだ。石巻にあった実家と原発は約30キロ、車で約50分と近かった。石巻は漁業の町。震災で亡くなった父の実家は鮮魚店。父も漁船の電気工事をしていた。「漁業と原発は両立しない」。入社志望書に記者を志す動機を書いた。

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