SNS中傷防止に追いつかない法規制 事業者対応求める声 木村花さん投稿で書類送検

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(写真はイメージ)=ゲッティ
(写真はイメージ)=ゲッティ

 プロレスラーの木村花さん(当時22歳)が、出演していた番組での言動についてネット交流サービス(SNS)で誹謗(ひぼう)中傷された後に急死した問題で、警視庁捜査1課は中傷する投稿を繰り返したとして大阪府箕面市の20代男性を侮辱容疑で近く書類送検する方針を固めた。SNS上で人を中傷する書き込みは深刻な結果を招くこともあるが、投稿者の処罰を直接定めた法令はない。刑法の名誉毀損罪や侮辱罪もSNSを想定していない。政府は厳罰化も含めて検討を始めたが、表現の自由の制限につながる恐れがあり、専門家はSNS事業者による自主規制を強めるべきだと指摘する。

 SNSで悪質な中傷を受け続けた木村花さんが亡くなった直後の6月、自民党は「ネットを悪用した事案に十分対応できなくなっている」として、侮辱罪の法定刑(30日未満の拘留など)の見直しを盛り込んだ提言書を政府に提出した。法務省はSNSによる中傷対策の検討会議を設置し、侮辱罪について厳罰化のほか、投稿者の情報開示手続きに時間がかかることを踏まえ公訴時効(1年)の延長も議論の対象にしている。

 警視庁は今回、木村さんを中傷する書き込みについて侮辱容疑を適用する方針を固めた。捜査幹部は「SNSの書き込みによって傷つけられた人が死に追い込まれる恐れもある中、刑罰とのバランスが悪くなっている。法定刑が軽ければ抑止効果も低い」と話す。

 一方、ネット上の中傷問題に詳しい藤吉修崇(のぶたか)弁護士は、…

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