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都大路に挑む福島・学法石川の選手たちの思いを紹介する。

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2020全国高校駅伝・学法石川/上 男子・10年連続12回目 目標は過去最高の結果 /福島

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トラック練習に取り組む学法石川の男子選手たち=福島県白河市の市総合運動公園で2020年12月6日午前11時30分、肥沼直寛撮影 拡大
トラック練習に取り組む学法石川の男子選手たち=福島県白河市の市総合運動公園で2020年12月6日午前11時30分、肥沼直寛撮影

下級生が上級生突き上げ

 男子第71回、女子第32回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社など主催)が20日、京都市で開催される。新型コロナウイルスの影響で記録会や大会が相次いで中止となった2020年。10年連続12回目の出場となる学法石川男子は、思うような練習ができない中でもモチベーションを維持し、成長し続けてきた。

 休校が続いていた5月。東京五輪の陸上1万メートルに内定した相沢晃選手(旭化成)や、遠藤日向選手(住友電工)らOBが、後輩たちのためにオンラインで講習会を開催した。憧れの先輩たちの言葉が、選手たちを奮い立たせた。

 「相沢選手の『自信を持ってレースに臨む』という言葉が胸に刺さった」。2年連続で都大路のメンバー入りを果たした藤宮歩選手(2年)は振り返る。疲労やプレッシャーから、春先には起床時に脈拍が速くなる症状に悩まされた。練習で集団についていけないこともあり、焦りが募ったが、相沢選手の言葉を胸に「練習でできているなら、本番でもできる」と開き直った。

 県大会ではメンバーから外れたものの、11月に郡山市代表として出場した市町村対抗県縦断駅伝競走大会「ふくしま駅伝」では5区(7キロ)の区間新記録を更新するなど調子を上げ、都大路のメンバーに滑り込んだ。「昨年は3年生との最後の大会で負けたという悔しさがずっと残った。今年こそは勝ちたい」と誓う。

 3年生になって初めてメンバー登録された西槙駿祐選手(3年)は、後輩の存在に突き動かされた。なかなか結果が出ずに迎えた最高学年は、新型コロナの影響により全体練習ができなくなった。「サボろうと思えばいくらでもサボれた」が、「後輩はみんな速いのでプレッシャーがあった」と、自宅近くの山を走り、持久力と下半身を強化。9月下旬の記録会では5000メートル14分13秒を記録し、意地を見せた。「3年生としてチームを引っ張る走りをしたい」と全国の舞台を見据える。

 菅野裕二郎選手(2年)は、エースで同学年の山口智規選手がライバルだ。県大会の直前に左足首を捻挫してメンバーに選ばれなかったが、11月の記録会では5000メートル14分9秒と自己ベストを更新。チーム内では山口選手に次ぐ好タイムで「差はまだまだあるけれど負けていられない。追いついて、学石の2大エースだと言われる存在になりたい」と新たなエース候補に名乗りを上げる。

 県大会で1区を任された山口選手は24年ぶりに区間記録を17秒更新する走りで、貫禄を見せた。「過去の記録は塗り替えなければいけない」と常に強い気持ちで臨む。11月に5000メートル13分49秒と自己ベストを更新。昨年に続く2度目の都大路では「学石のエースは山口だ、と言われる走りを見せたい」と序盤からチームを勢いづける。

 今大会のチームの目標は、2時間2分43秒(19年)、3位(18年)を上回る「過去最高タイム、過去最高順位」。松田和宏監督(46)も「下級生の勢いに上級生がつき上げられている」と話す。コロナを乗り越えたチームは、今年新たな歴史を刻む。

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 都大路に挑む学法石川の選手たちの思いを紹介する。(この連載は肥沼直寛が担当します)

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