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フランスの地方都市で詩人の家に居候していたときのことだ。
12月のある日の夕方、詩人とともに顔なじみの書店を訪れた。
詩人の義姉が始めた書店だった。チェーンには属さず、いまふうの言い方をすれば独立系の書店ということになるだろうか。この義姉はなかば引退し、その娘が店を切り盛りしていた。
地階と地下階に決して広くはないが、選書の充実した売り場があり、二階はイベントスペースになっていた。そこで開催される朗読会やトークイベントに何度も足を運んだ。小説家や詩人との興味深い出会いがあった。
あたりはすっかり暗くなっていた。吐く息は白かった。
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