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キズとカタチの総合医

時代と共に治療も変化=桜井裕之・東京女子医科大学形成外科教授

 生活環境の変化は、日常的に発生するケガに反映されます。35年間キズやキズアトの治療に携わってきた私も、世の中の流れに伴い変化するキズの様態を多く経験してきました。

 モータリゼーションが拡大した昭和末期には、フロントガラスの破片で顔に独特なキズを負う患者さんを多く経験しました。形成外科医2年目の冬、東京・三宅島の診療所に赴任した最初の晩、若い女性が自動車事故で運び込まれました。小さなガラス片が顔の皮下にたくさん埋まっており、局所麻酔でそれを取り出し、縫い終わったら夜が明けていたことを思い出します。1987年以降の新車には、破片の飛散を防止できる合わせガラスの使用が義務化され、このような患者さんは今ほとんどありません。

 高温多湿な日本では「家の作りやうは、夏をむねとすべし」と吉田兼好が説いたように、開放的な作りの家屋が特徴的です。一方、寒い冬を過ごすには厳しい生活環境で、暖をとる掘りごたつが必需品でした。昭和末期にあっても、寒い地方では掘りごたつが残っており、形成外科医になりたての私も、両親の里帰りの際に掘りごたつでやけどした小さなお子さんを診てきました。足の裏の皮膚は、体の中で最も厚く頑丈ですが、歩行開始前の…

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