「次世代の原発」風前のともしび どうなる実験炉「常陽」の再稼働

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JAEAの高速炉「常陽」=茨城県大洗町で2017年3月4日午前10時59分、本社ヘリから長谷川直亮撮影
JAEAの高速炉「常陽」=茨城県大洗町で2017年3月4日午前10時59分、本社ヘリから長谷川直亮撮影

 次世代の原発と呼ばれる「高速炉」。国内唯一の高速炉「常陽」(茨城県大洗町)は、10年以上も止まったままだ。日本原子力研究開発機構(JAEA)は、開発の動きを止めまいと再稼働を目指しているが、「2022年度内」としていた再稼働を「早くても24年度内」に先送りする方針を決めた。高速炉の開発は、絵に描いた餅になりつつある。

国内初の高速炉

 原子炉の開発は、「実験炉」で技術の基礎を確認してから「原型炉」と呼ばれる炉を製造して、技術を確立させる。それが終わると「実証炉」と呼ばれる炉を使って経済性を確認する。

 常陽は1977年3月、実験炉ながら高速炉として国内初の運転を始めた。発電設備を備えておらず、熱出力も14万キロワットと原発と比べて小さい。高速炉では、原発で使い終わった核燃料のプルトニウムを再利用して製造されたMOX(モックス)燃料を使う。常陽の運転は、核燃料を再利用する国の「核燃料サイクル政策」の第一歩だった。

 ところが、2007年に炉内の実験装置が破損するなどのトラブルが原因で停止してから、13年間も稼働していない。それでも再稼働に突き進もうとしているのは、国内で唯一の高速…

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