この国はどこへ コロナの時代に 福島・東京を往復、坪倉正治医師 自粛目安、政府は示せ
毎日新聞
2020/12/18 東京夕刊
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「目に見えぬもの」検査を
目に見えないリスクに脅かされるのは、なにもコロナ禍が初めてではない。東日本大震災の東京電力福島第1原発事故で発生した放射線被害はいまだ記憶に生々しい。福島県立医科大教授として東京と福島の往復生活を続けながら、被災地の地域医療を支える「若き赤ひげ先生」坪倉正治医師(38)がコロナ禍とどう向き合っているのか、とても気になった。
福島で初の新型コロナ感染者が出た3月7日から9カ月が過ぎ、現在は「第3波」のさなかにある。関東、関西の大都市圏と比べ、感染拡大のスピードは緩やかに見えるが、油断は大敵だ。震災の翌月から医療支援で福島に入り、それから10年の間、福島県内の医療機関で震災後の医療を担ってきただけに、首都圏などとは異なる地域の事情を知り抜いているからだ。
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