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自分を超えろ

都大路に挑む福島・学法石川の選手たちの思いを紹介する。

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2020全国高校駅伝・学法石川/下 女子・8年連続8回目 最速1時間10分狙う 史上最強の仕上がり /福島

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トラック練習に取り組む学法石川の女子選手ら=福島県白河市北中川原の市総合運動公園で2020年12月6日、肥沼直寛撮影 拡大
トラック練習に取り組む学法石川の女子選手ら=福島県白河市北中川原の市総合運動公園で2020年12月6日、肥沼直寛撮影

 「笑顔のたすきリレーを」。10月21日、高校駅伝の県大会を翌日に控えた学法石川のミーティング。メンバーから外れた女子の後藤さくら主将(3年)が、仲間に呼び掛けた。選手たちは主将の言葉そのままに、笑顔で声を掛け合いながらたすきをつなぎ、8年連続8回目の都大路への切符をつかんだ。

 後藤主将は昨年の都大路でメンバー登録されたが、今夏は貧血で思うように練習ができなかった。10月の県大会は走れず「主将なのに。悔しかった」。それでもチームのまとめ役として、男女アベック優勝の原動力となった。

 後藤主将は貧血の症状が改善した10月下旬から再び練習に参加。間近に控えた東北大会に向けて一心に練習を重ね、メンバー入りを果たすと、3区(3キロ)を9分58秒で走破。復帰戦で区間賞を獲得した。同学年の長谷川莉子選手も「自分のことのようにうれしかったし、チーム全体の刺激になった」と振り返る。

 今年のチームは「史上最強と言ってもよいくらいの仕上がり」(後藤主将)。練習の目標タイムを昨年よりも短く設定した。全員が団結して練習メニューに取り組み、チーム力の底上げに成功した。都大路の目標タイムは過去最高記録の1時間10分7秒(2017年)を上回る1時間10分に設定。松田和宏監督(46)も「今年はアベック入賞を狙える」と、チーム初の快挙を狙う。

 松田監督は「1区からの順位を下げない」と2区を勝負の区間に挙げる。県大会で2区を任された小島さくら選手(2年)は、13分24秒の力走で後続との差を広げた。しかし、目標タイムの13分には届かず、納得はしていない。県大会で5区を走った彩乃選手(2年)は双子の妹。姉妹で地元の会津若松市から学法石川に進学した。「お互いに負けたくない」と競い合い、初めての都大路に姉妹で挑む。

 1区・長谷川選手と3区・大河原萌花選手(2年)は昨年の都大路を走った経験者だ。昨年は22位と目標の15位以内に届かず、悔しさが残った。

 雪辱を誓った今年は新型コロナウイルスの影響で、大会や記録会が相次いで中止となった。しかし、長谷川選手は「少ない記録会で自分の足りない部分を確認して、普段の練習で意識して積み上げてきた。歴代の記録を抜かして、OGやこれまで支えてきてくれた人たちに恩返しをしたい」と意気込む。

 大河原選手は昨年、1年生ながら区間15位の力走。「全国の選手たちと上位で競えるように自分の今持っている力を出し切りたい」と、活躍を誓った。(この連載は肥沼直寛が担当しました)

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