ツヤツヤと白く輝く上品な見た目。麺は細くもコシが強く、のどごしは滑らか――。
秋田県の南部に位置する湯沢市稲庭地区で生まれ、「日本三大うどん」の一つに数えられる。
その誕生は江戸時代初期と言われ、350年以上の歴史がある。明治時代には宮内省に納品するなど、古くから品質の高さが評価されてきた。
湯沢市に本店があり、県内外に店を構える老舗「佐藤養助商店」は1860年に創業し、8代にわたり伝統の味を守り続けている。秋田の歴史に詳しい佐藤養助漆蔵資料館(横手市)の小林忠通館長(64)によると、3代目佐藤養助が宮内省への納品を始め、稲庭うどんのブランドを確立し佐藤養助家の基盤を築いた。ただ、この頃は生産量も少なく一般に出回ることはほとんどなかったという。
1972年、転機が訪れる。7代目が「一子相伝」の秘法を外部にも公開し、家業から地域産業へと発展させた。身内以外の職人にも製法を伝え、雇用の確保にも貢献するなど、うどん製造を地域に根付かせた。
この記事は有料記事です。
残り784文字(全文1207文字)
毎時01分更新
日本と韓国は、葛藤を乗り越えられないまま、2021年の歩み…
新型コロナウイルスの感染拡大や緊急事態宣言の再発令を受け、…
終息が見えない新型コロナウイルスについて、菅義偉首相ら政府…