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男女でも双子でも喜び二重 世羅の加藤美咲、小雪両選手 全国高校駅伝

5年ぶりの優勝を果たした世羅・女子の加藤美咲選手(左)と妹の小雪選手=京都市のハンナリーズアリーナで2020年12月20日午後1時55分、中島昭浩撮影

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 京都市で20日に行われた男子第71回、女子第32回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社など主催)で、世羅(広島)が5年ぶりの男女同時優勝を果たした。前回大会の仙台育英(宮城)に並ぶ2回目の快挙で、男女の選手たちは二重の喜びにわいた。

 「まさか優勝できるとは」。女子の加藤美咲、小雪両選手(いずれも3年)は双子の姉妹。3年間の集大成として目指した「2人そろって都大路出場」の目標を大きく上回る成果に満面の笑みでメダルを掲げた。

 中学で陸上を始め、先に長距離を始めた妹を追うように姉も短距離から転向。地元・島根を離れた駅伝強豪校へと同じ道を進み、選手寮で暮らしも共にする。「本当にささいなことで、よくけんかしている」と仲間たちは笑う。中川久枝監督(59)は「そんな2人の様子がチームの明るい雰囲気を作ってくれ、リラックスしてレースに臨めた」と目を細める。

 都大路には小雪選手が2018年から先んじて出場。美咲選手は「悔しさはあった」と振り返るが、互いに切磋琢磨(せっさたくま)。コロナ禍で寮が閉鎖され、実家に戻った際も2人で自主練習に励み、自己ベストを縮めて大会に臨んだ。2区の小雪選手は「思うように走れなかった」と話すも粘りの走り。4区の美咲選手は「これまで出場できなかった悔しさをぶつけたい」と力走し、順位を一つあげて8位でアンカーにつなぎ、日本一に貢献した。2人は「陸上の世界に導いてくれた父親にまず優勝を報告したい」と言い、卒業後は同じ実業団チームでさらなる飛躍を誓う。【中島昭浩】

「走り曲げない」男子の新谷主将

 「何とかつなぐんだという思いだけだった」。区間新の快走で1位に躍り出たコスマス・ムワンギ選手(2年)からたすきを受けた男子4区の新谷(しんたに)紘ノ介主将(3年)は中盤、腹部の「差し込み」と呼ばれる痛みに苦しめられた。

4区で腹部を押さえて苦しそうな表情で走る世羅の新谷紘ノ介選手=京都市内で2020年12月20日、久保玲撮影

 優勝候補の一角と目されていた前回の都大路でアンカーを任されたが12位に沈み、巻き返しを誓い1年間を過ごしてきた。主将となり、「しっかりまとめないと」と悩んだ時期もあった。コロナ禍による選手寮の閉鎖と部活動の休止で自主練習するほかなかったが、互いに励まし合う中で「言葉でなく、行動で示す」ことが自分が目指す主将像だと気付いた。

優勝した世羅・男子の新谷紘ノ介主将=京都市のハンナリーズアリーナで2020年12月20日午後4時51分、中島昭浩撮影

 「走りでもチームを引っぱる」。今回任された4区は盛り返す他校に負けず、リードを守れるかが重要だ。次の5区は1年生の石堂壮真選手。初出場で緊張しているだろうと思い、ペースを下げず、差し込む痛みに両手で脇腹を押さえながらの力走。倒れ込みながらも1位を譲らず、たすきをつなぎ、主将としての矜持(きょうじ)を示した。中継地点から競技場に戻る選手用バスの中で優勝を知った新谷主将は心の中でガッツポーズしたという。「どんな展開でも自分の走りを曲げない」。世羅で得た強さを武器に、卒業後は大学駅伝の名門で高みを目指す。【中島昭浩】

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