全国高校駅伝

男子・浜松商 20位/女子・常葉大菊川 28位 /静岡

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男子の20位でフィニッシュする浜松商の鈴木陽道=たけびしスタジアム京都で2020年12月20日、山崎一輝撮影 拡大
男子の20位でフィニッシュする浜松商の鈴木陽道=たけびしスタジアム京都で2020年12月20日、山崎一輝撮影

 男子第71回、女子第32回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社、日本陸連、全国高体連など主催)が20日、たけびしスタジアム京都(京都市右京区)を発着点に行われた。男子(7区間42.195キロ)は、4年ぶり17回目の出場となる浜松商が2時間5分33秒で20位。女子(5区間21.0975キロ)は、2年連続8回目の出場だった常葉大菊川が1時間12分28秒で28位だった。【深野麟之介】

男子 力、出し切った

 都大路での県男子最高記録である「2時間5分9秒」の更新を目標に掲げたが、わずか24秒差の2時間5分33秒。あと一歩、届かなかった。しかし、県予選からタイムを5分30秒以上も縮め、力を出し切った。

 1区の尾崎健斗(3年)は全国の強豪を引っ張った。序盤は第2集団の前方で機をうかがって、6キロ手前で先頭に立つ。その後もスピードを落とさず、2位でたすきをつないだ。2区の中川力(同)は9位、3区の飯塚厚(同)は14位まで順位を下げるも、4区の牛(ぎゅう)誠偉(せい)(同)は区間7位と力走、11位に押し上げた。5区以降は伊藤海心(2年)、平野竜我(3年)、鈴木陽道(2年)が粘りを見せた。

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浜松商・牛誠偉(3年)=静岡県浜松市中区の同校グラウンドで2020年12月2日、深野麟之介撮影 拡大
浜松商・牛誠偉(3年)=静岡県浜松市中区の同校グラウンドで2020年12月2日、深野麟之介撮影

エース追い続け 浜松商・牛誠偉(3年)

 同学年のエース、尾崎健斗の背中を追い続けた3年間だった。

 小学3年から長距離一筋で競技を続けてきた。「長距離をやるならば浜松商」と考え、進学した。中学時代から尾崎の名前を耳にしていたが、「まさか高校で一緒になるとは」と驚いた。

 1年の自分は「どこにでもいるランナー」だったという。すでにチームの主力として活躍する尾崎は雲の上の存在だった。その背中を見て「妥協を許さず、自分を追い込む姿勢を学んだ」と振り返る。どれだけ苦しくても「練習をやめない」ことを自らに課した。

 このままだと「埋もれてしまう」と危機感を覚え、2年の冬から休日も走るようになった。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う休校期間中は自宅の近くで20キロ以上を走り込む日々。「人生で一番、走った」と思うほど自分を追い込んだ。

 今年の夏ごろ、練習で尾崎のペースにチームでただ一人だけ食らいつくまでになった。11月の県長距離記録会の5000メートルで自己記録を更新。県高校ランキングで尾崎に次ぐ2位につけた。

 自信をつけて臨んだ都大路。1区で2位という好走を見せた尾崎に「自分もびびらず、行こう」と勇気づけられたという。任された4区で区間7位と好走し、順位を三つ押し上げた。「もう少し上を目指したかったが、力は出し切れた」と満足げに語った。

 高校卒業後、2人は別々の大学で競技を続ける。「いつか尾崎を抜けたらいいかな」。その背中は確実に近づいている。


女子の28位でフィニッシュする常葉大菊川の菅谷茉生=たけびしスタジアム京都で2020年12月20日、山田尚弘撮影 拡大
女子の28位でフィニッシュする常葉大菊川の菅谷茉生=たけびしスタジアム京都で2020年12月20日、山田尚弘撮影

女子 2区5人抜き

 常葉大菊川はチームの過去最高成績である18位を超えることを目標に臨んだが、及ばなかった。

 1区の町碧海(まりん)(3年)は、スタート直後から第2集団で落ち着いてレースを進める。しかし、4キロ前後で徐々に集団から引き離されて、34位でたすきをつないだ。一方、2区の久野桜彩(同)が29位まで順位を上げ、3区の舞谷恵(同)、4区の横道亜未(同)も少しずつ前を追いかけ、4区を走り終えた時点で24位。5区の菅谷茉生(同)は最後まで前を追ったが、28位でフィニッシュした。

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常葉大菊川・菅谷茉生(3年)=静岡県菊川市の同校グラウンドで2020年11月30日、渡辺薫撮影 拡大
常葉大菊川・菅谷茉生(3年)=静岡県菊川市の同校グラウンドで2020年11月30日、渡辺薫撮影

けがへの不安払拭 常葉大菊川・菅谷茉生(3年)

 「このメンバーでたすきをつなぐのは最後だと分かっていた。すごく楽しみだった」。チームは2年連続の全国大会だったが、自身は、3年目で初めてつかみ取った都大路。高校の競技生活は決して順調でなかった。

 1年で県予選の5区を任されたが、チームは2位。30回記念大会のため、東海大会で全国大会の切符を得るチャンスもあったが、かなわなかった。「次こそは」と意気込んだ2年。8月の練習中に右膝の半月板を痛めた。

 上半身の筋力アップ、バイクでのトレーニング……復帰を目指し、懸命に取り組んだ。回復が遅れ、気持ちが切れそうになったこともある。八木本雅之監督に発破をかけられ、「前を向くことができた」と明かす。

 復帰は今年8月。都大路のことだけを考えて練習に明け暮れた。11月の県予選で5区を再び任された。並走する東海大翔洋のランナーを競り落としてゴールテープを切り、けがへの不安を払拭(ふっしょく)した。

 待ち望んだ全国の舞台もアンカーとなる5区を任せられた。同学年の横道亜未から24位でたすきを託されたが、順位を四つ落としてのフィニッシュ。「少し走りづらい状況だった」と悔いが残る走りになった。

 それでも、「駅伝が好き」という気持ちは変わらない。大学進学後も駅伝を続けるつもりだという。「(地元である富士市もコースに含まれている)富士山女子駅伝で活躍する選手になりたい」

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