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全国高校駅伝2021

2021年12月26日に京都市で開かれる男子第72回、女子第33回全国高校駅伝競走大会のページです。

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全国高校駅伝

須磨学園、共に入賞 女子、健闘の6位/男子、粘って7位 /兵庫

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女子の6位でフィニッシュする須磨学園の石松愛朱加=たけびしスタジアム京都で、山田尚弘撮影 拡大
女子の6位でフィニッシュする須磨学園の石松愛朱加=たけびしスタジアム京都で、山田尚弘撮影

 男子第71回、女子第32回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社、日本陸連、全国高体連など主催)は20日、京都市のたけびしスタジアム京都(西京極陸上競技場)を発着点とするコースであった。女子は昨年6位入賞の須磨学園(3年連続25回目)が、強豪校がひしめく先頭集団に終盤まで食らいつき、1時間8分28秒の6位でフィニッシュ。3年連続、通算23回目の入賞を果たした。男子は昨年14位の須磨学園(2年連続7回目)が粘り強い走りを見せ、本大会では過去最高の2時間3分44秒で7位入賞となった。【中田敦子】

女子 健闘の6位

 須磨学園女子は、目標としてきた優勝には届かなかったが、都大路を初めて経験するメンバーが大健闘した。

 3年連続で1区を務めた土井は、1位の北九州市立(福岡)を追う2位集団で強豪校と激しく競い、9位で2区へ。最大の課題だったラスト1・5キロの上り坂は「もう一踏ん張りが必要だった」と悔しがった。

 2区の道清は、都大路初経験。猛烈な勢いの5人抜きで4位に順位を押し上げた。ラスト250メートルを「ここで負けたら終わり、という思いで最後まで走りきった」。

 3区の福永は最初にして最後の都大路。「最後の400メートルの上り坂は、先頭の選手の背中を追って食らいついた」と、1位の北九州市立と1秒差の2位でたすきをつないだ。4区の田村も1年生ながら大健闘。「先輩たちと走れて楽しかった」と話した。

 5区の石松は、強豪校の追い上げに苦しみ6位に順位を下げたが、最後は笑顔でフィニッシュした。浜本憲秀監督は「連続入賞という目標は達成したが、順位を上げたかったので悔しい気持ちはある。来年はもっと成長できたら」と話した。

男子 粘って7位

男子の7位でフィニッシュする須磨学園の八沢輝人=たけびしスタジアム京都で、山崎一輝撮影 拡大
男子の7位でフィニッシュする須磨学園の八沢輝人=たけびしスタジアム京都で、山崎一輝撮影

 7位でフィニッシュした男子は、出場した過去6回の記録を上回る健闘ぶりを見せた。

 初めて最長区間の1区(10キロ)を任された喜多村は、29分18秒と、都大路1区の県最高記録を25年ぶりに更新して8位でたすきをつないだ。

 2区の林田は目標タイムには届かなかったものの6位の好位置に。3区の永吉はペース配分に苦しみ順位を下げたが、「最初から攻めきることができた」と話す4区の広内は序盤に追い上げ7位へと盛り返した。

 昨年は5区で区間賞を獲得した上仮屋は「今年は力を出し切れなかった」と都大路の難しさを語った。6区の国安は「後ろを走る大牟田(福岡)との差を広げることができ、ベストを尽くせた」と順位を維持してアンカーの八沢へつないだ。

 主将の大林は1週間前に左足を疲労骨折し、チームのサポート役に。「都大路の舞台に立てなかったのは悔しいが、走る選手の姿を見てうれしかった」と笑顔を見せた。


ライバルの存在大きく 女子3区・福永愛佳選手(3年)

3区で区間2位の好成績を収めた須磨学園の福永愛佳選手(3年)=京都市右京区で、中田敦子撮影 拡大
3区で区間2位の好成績を収めた須磨学園の福永愛佳選手(3年)=京都市右京区で、中田敦子撮影

 「最後の都大路、一緒に走れて楽しかったな。ありがとう」。6年間、共に闘ってきたライバル、土井に感謝の言葉をささげた。

 小学生の頃から仲が良い2人。姫路市立灘中の陸上部では大会で常に1位と2位を争うように。「2人で全国大会に行こう」と約束し、強豪校の門をくぐった。

 土井は3年連続で最長区間の1区(10キロ)を任され、昨年は区間6位でたすきをつないだ。一方、自身は1年の時に股関節を痛めるなど故障に悩まされ、昨年まで全国の舞台に立てなかった。

 この日は、最初で最後の都大路で、坂が多く厳しいコースの3区(3キロ)を走りきった。自粛期間中に坂道ダッシュで下半身を強化したことが功を奏し、ラスト約1キロの上り坂でスピードアップ。強豪校を一気に抜き2位に躍進した。

 卒業後、土井は企業へ、自身は大学と進路は別れるが、これからも切磋琢磨(せっさたくま)する存在であることは変わらない。

努力実り「貢献できた」 男子1区・喜多村慧選手(3年)

1区で区間8位の須磨学園の喜多村慧選手(3年)=京都市右京区で、中田敦子撮影 拡大
1区で区間8位の須磨学園の喜多村慧選手(3年)=京都市右京区で、中田敦子撮影

 残り3キロ。強豪校エースらがペースを上げるなか「ただ前だけを見て、1秒でも早く2区へつなぎたい」と必死に食らいついた。

 高砂市出身。陸上をしていた3歳上の兄・真さんに憧れて自身も駅伝を始めた。「全国優勝」という大きな夢をかなえるため須磨学園に入学した。

 しかし、1年生から左足甲のけがに悩まされた。「チームに申し訳ない。貢献できる選手になりたい」の思い一つでウエートトレーニングに励んだ。今年8月に御嶽山で行われた夏合宿では朝5時に起床し、「チームで一番長い距離を走ろう」と1日40キロ以上を走り切った。努力が実り、11月の県大会では4区の区間新記録を獲得した。

 最後の都大路は最長区間の1区(10キロ)に抜てき。有力選手がそろう「勝負どころ」で入賞圏内の8位でたすきをつないだ。「全国優勝を目指していたので悔しいけど、最後の都大路でチームに貢献できたかな」と笑顔を見せた。

〔神戸版〕

【全国高校駅伝2021】

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