全国高校駅伝

女子・神村学園2位 最高の仲間と堂々力走 故障乗り越え、主将充実

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 20日の女子第32回全国高校駅伝競走大会(毎日新聞社など主催)で、神村学園(鹿児島)が2年連続の準優勝に輝いた。県予選で留学生を含めた「国内国際最高記録」を樹立し、優勝候補の筆頭として臨んだ都大路だったが、あと一歩及ばなかった。2年ぶりの日本一を果たせず、選手たちは悔しさを隠せなかったが、最後まで堂々の走りでたすきをつないだ。

 「悔しい、悔しい」。25秒差でトップの世羅(広島)に続く2位となった神村学園。今年は有川哲蔵監督が「過去最強」と呼んでいただけに、中須瑠菜主将(3年)はレース後、「悔しい」を2度繰り返した。

 苦しい1年だった。2018年に続く2連覇を狙って2年生5人で臨んだ前回大会は準優勝。最終5区を任された中須主将は2位でたすきを受け取ってトップの仙台育英(宮城)を追ったが、届かなかった。

 「もう(他校の)背中は見たくない」。雪辱を期してトレーニングを積んだが、20年2月にオーバーワークがたたって右太ももを故障。痛みは左ふくらはぎ、両膝へと広がり、春先まで走れない日々が続いた。

 初めての大きなけが。トラックで走る仲間から離れて一人、トレーニングルームでの練習は気合が入らなかった。だが、付きっきりでケアしてくれた有川監督ら多くの支えがあった。「けがをしている時にこそできる練習がある」。大きく息を吸い込める呼吸法などを教わり、傷の癒える日を待った。

 復帰後、10月の全国高校陸上は3000メートルで7位に。だが、神村学園の3選手のタイムを下回り、チーム内4位。11月の全国高校駅伝県予選は目指していたエース区間の1区ではなく、3区を任された。悔しかったが個人の思いは胸に秘め、主将としてチームを引っ張って1時間6分4秒の「国内国際最高記録」をマークした。

 そして迎えた都大路。1年前にみるみる離れていった仙台育英のアンカーの後ろ姿を心に刻み、「今年は勝って終わる」と3区に臨んだ。11位でたすきを受け取ると、区間賞の走りで6人を次々と抜き、チームを5位にまで押し上げた。

 続く4区の鳥居華選手(3年)も区間賞をたたき出し、最終5区のバイレ・シンシア選手(3年)に託したが、最後は世羅にかわされて優勝はならなかった。

 レース後、涙に暮れる選手たち。それでも中須主将は「故障の間に学んだ呼吸法でいい走りができた」と振り返り、感謝の思いを口にした。「主将としていろいろ言ってきたが、みんな手を抜かずについてきてくれた。ここまでお互いを思い合って走れるチームはない。心残りはない。全て出し切れた」【白川徹】

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