戦争、仮想か現実か アフガンで若者に殺傷ゲームが流行する皮肉な事情

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スクリーンショットで撮った「PUBG LITE」の戦闘の様子=2020年12月12日、中村聡也撮影
スクリーンショットで撮った「PUBG LITE」の戦闘の様子=2020年12月12日、中村聡也撮影

 紛争が続くアフガニスタンで、架空の戦場を舞台に敵を殺傷するオンラインゲームが若者の間で流行している。一日中のめり込むケースも多いとみられ、現地の教育支援団体は「ゲームを通じて暴力が肯定される」と警鐘を鳴らす。一方、米国では、内戦下にあったアフリカの南スーダン出身で元難民の若者が、難民キャンプの日常を知ってもらおうと、体験型ゲームの開発を進めている。紛争地を舞台とするオンラインゲームの功罪を追った。

 ライフルのスコープに敵の姿が映り込む。引き金が引かれると、相手は血を流して倒れた。動画投稿サイト「ユーチューブ」には、アフガンの男性とみられる投稿者が操作するオンラインゲームの画面が映し出された。

 ゲーム名は「PUBG」(PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS)。架空の孤島を舞台に、最大100人のプレーヤーが銃器などを駆使して相手を殺傷し、最後の1人か最後のチームになるまで戦う内容だ。韓国のベンチャー企業「PUBG」(本社・ソウル)が2017年に発売。パソコンOS「ウィンドウズ」や、マイクロソフトの家庭用ゲーム機「Xbox」、ソニーの「プレイステーション4」にも対応する。

 無料でダウンロードできる廉価版や中国IT大手の騰訊控股(テンセント)と共同開発したスマートフォン版もあり、ゲーム内で各プレーヤーが武器や戦闘服などを購入する際に課金し、収益を稼ぐ仕組みだ。合計の利用者数は公表されていないが、スマホ版だけで全世界で6億回ダウンロードされ、米アプリ調査会社センサータワーの20年7月発表のリポートによると、スマホ版の総売り…

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