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コロナ第3波を生き残るための家計とは 経済ジャーナリスト・荻原博子さんのアドバイス

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経済ジャーナリストの荻原博子さん=東京都千代田区で2019年9月2日、根岸基弘撮影
経済ジャーナリストの荻原博子さん=東京都千代田区で2019年9月2日、根岸基弘撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大により、経済が大打撃を受けている。閉店せざるを得なくなった自営業者やリストラされた会社員、仕事を減らされたパートタイマー……。多くの人たちが収入面でダメージを受けている。この難局をどう乗り切ればいいのか。経済ジャーナリストの荻原博子さん(66)に家計の防衛策を聞いた。【大迫麻記子/統合デジタル取材センター】

生命保険と住宅ローンの相談を

 ――多くの家庭が収入減などで苦しんでいます。よい知恵はありませんか。

 ◆今、目の前の生活をやりくりする短期的な視点と、「アフターコロナ」にどう備えるべきかという長期的な視点が必要だと思います。

 まず短期的にですが、私たちは財布のヒモを締めながら、なんとしても生き延びなくてはなりません。そのためには第一に、生命保険と住宅ローンの見直しをしましょう。家計に占める負担が大きいうえ、見直す余地があるからです。

 ――生命保険を解約すべきだということでしょうか。

 ◆解約すべきものと、してはいけないものがあるので、慎重に判断しましょう。小さな子どもなどがいる会社員が死亡した場合、子が18歳になるまでは遺族年金が支給されます。それでも足りない教育費などは民間の保険で補うという考え方で、その保険が過不足のない契約になっているかを見直すとよいでしょう。一方、バブル期など利回りが高い時期に入った貯蓄型はいい貯金になっているはずなので、慌てて解約してしまうともったいないです。

 ――どうしても保険料を払えない場合はどうすればよいでしょうか。

 ◆生命保険は支払いができなくなっても、通常1カ月の猶予期間があります。さらに、コロナ禍を受けて保険会社の多くが猶予を最長6カ月延長しています。また、契約時より保障の額が減ったり期間が短くなったりしますが、一時的に支払わなくても加入し続けられる制度もあります。慌てずに、契約している生命保険会社に相談することが大切です。

 ――住宅ローンについて、返済の予定が狂ってしまった場合はどうすればよいでしょうか。

 ◆まず気をつけてほしいのですが、金利の高いキャッシングに安易に手を出してはいけません。その先には借金地獄が待っています。住宅ローンが予定通りに返せない場合、金融機関は返済期間の延長や、一定期間の減額、ボーナス返済の見直しなどを用意しているケースが多いです。

 また、支払い期日に遅れると、…

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