SUNDAY LIBRARY

岡崎 武志・評『白日』『つげ義春』ほか

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今週の新刊

◆『白日』月村了衛・著(角川書店/税別1700円)

 月村了衛『白日』は大手出版社の内部を描くエンタメ長編。雑誌やコミックも出す千日出版は、進学塾と組み教育事業を推進中。40歳を前に、課長の秋吉はその中心となって気力は充実している。

 ところが統括である局長の息子・幹夫がビルから謎の転落死を遂げる。優等生だった中3が自殺? 引きこもりの噂も。いじめと不登校廃絶を掲げた教育事業だっただけにプロジェクトは頓挫。社内で深刻な派閥争いがあり、幹夫の死が政争の具とされる。

 警察は自殺と断定したが、秋吉は真相を追う。「ゲシュタポ」とあだ名される同僚の尾行と監視が阻み、社内で信用できる者はなく、孤立を深める。そして秋吉は別の事業部へ移されることに。

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