メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

「まるで医療従事者」 学校の感染対策で教員苦慮 北海道

感染者が確認された際の対応を示した校長室のホワイトボード=2020年12月21日午後2時32分、高橋由衣撮影

[PR]

 新型コロナウイルスの感染が急拡大した10月下旬以降、北海道では児童生徒や学校関係者の感染も増えている。対策を講じても学校外に感染リスクが潜んでおり、集団生活を避けることが難しい学校現場では、教職員は対応に日々頭を痛めている。【高橋由衣】

 「まるで医療従事者のようだ」。11月下旬にクラスター(感染者集団)が発生し、約10日間休校した道内のある小学校の校長は、教員の日々の仕事をこう表現する。

 一斉休校が終了した6月以降、約40人の教員が総力を挙げて校内の感染対策を徹底的に講じてきた。マスク着用の呼びかけや換気だけでなく、登校時には玄関に教員7~8人が張り付き、児童が密にならないよう数人ずつ入らせる。給食は、児童が自分の食器以外を触らずに済むよう教員2人で配膳。児童の下校後、担任教諭が教室内の椅子や机を一つ一つ消毒している。

 それでも、児童1人の感染が判明して以降、別の学年でも次々に判明した。校長は「学習機会を保障する観点から、できれば学級閉鎖でとどめたかった。だが、いったん停止して、児童の安全を優先する必要がある」と休校を決断した。

 感染者が出ると教員の負担はさらに増した。濃厚接触者に該当する児童らのPCR検査は校内で教頭が担当。保健所から検査キットを受け取り、約10日間で120人以上の児童に検査方法を指導した。自身は陰性だった教頭は「怖かった。自分も熱があるのではないかと疑っていた」と当時の心境を明かす。

 保健所や教育委員会から新たな感染確認の連絡がある度、該当する児童の担当教諭は2週間前から時間割をさかのぼり、他の学級や学年と接触歴や使用した教室を確認。教室の席順などの情報を保健所に提供した。陰性の場合はメールなどでそれぞれ保護者に連絡した。オンライン授業を準備する一方、参加できない児童への対応も進めた。休校での学習の遅れを取り戻すための授業時間の捻出など対応にも追われた。

 校長の話には苦悩や不安がにじむ。

 「先生たちは時間を取られ、精神的な負担も大きい。他の学校に劣らない対策をしても感染者がでれば学校の責任と言わざるをえない。だが、どれだけやっても感染がどこからくるかわからず難しい。まずは冬休みまで乗り切らないと」

児童生徒ら425人確認 延べ293校で道教委 2~11月

 道教委によると、学校現場での新型コロナウイルス感染の確認について、2~11月に公立学校延べ293校で児童生徒380人と教職員45人に上るという。うち133校が休校や学級閉鎖などの措置をとった。10月以降が全体の約9割を占め、12月も感染が相次いで確認されている。小中学校では家庭内感染が多く、高校は部活動や学校外で感染したとみられる事例が多いという。【高橋由衣】

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 炎の中から兄の叫び 阪神大震災 4児の母「つらいけど、忘れたくない」

  2. お年玉付き年賀はがきの当選番号決まる 賞品引き換えは7月20日まで

  3. 6歳で亡くなった娘「もう一度夢に出てきて」 阪神大震災26年、遺族が思い

  4. 阪神大震災 命救う、今こそ 犠牲乳児抱いた中2の30分、看護師原点

  5. 「30%を切ったら危険水域」 菅内閣の支持率大幅低下に政府・与党危機感

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです