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英国発変異種、日本に流入していないのか 専門家が恐れる最悪のシナリオ

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厚生労働省の第19回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードであいさつする田村憲久厚労相(右)。左は座長の脇田隆字・国立感染症研究所長=東京都千代田区で2020年12月22日午後6時2分、矢澤秀範撮影
厚生労働省の第19回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードであいさつする田村憲久厚労相(右)。左は座長の脇田隆字・国立感染症研究所長=東京都千代田区で2020年12月22日午後6時2分、矢澤秀範撮影

 「ゲームのルールが変わるような新しいウイルス」「非常に脅威だ」――。22日夜に厚生労働省で開かれた感染症対策を助言する「アドバイザリーボード(AB)」(座長=脇田隆字・国立感染症研究所長)では、英国で確認された強い感染力を持つとされる新型コロナウイルスの変異種について議論が集中した。変異種の「日本上陸」をいかにして防ぐか、そもそも国内には本当に流入していないのか。「変異種の出現」という新たな展開への対応について、専門家に話を聞いてみると。【横田愛、阿部亮介、谷本仁美、金秀蓮】

 「感染力の強い株(変異種)が国内に侵入してくると、非常に速いスピードで感染拡大する。今の状況でもかなり厳しいのに、さらに医療の逼迫(ひっぱく)につながることが危惧されるという議論があった。国内への侵入をなるべく止めるとともに、変異株(変異種)が国内でも起きていないか監視していく必要があるとの結論だ」。脇田氏はAB終了後の記者会見でこう強調した。

 英政府は20日、変異種による感染が急拡大しているとして、ロンドンなどで事実上のロックダウン(都市封鎖)を再び開始。欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、変異種は従来のウイルスより最大で感染力が7割増していると推定される。

 重症度が上がったことを示すものはないとするが、デンマークやオランダ、ベルギー、豪州などでも感染を確認。英国からの入国規制を強化する国が相次ぎ、日本政府も23日午前、水際対策の強化策を発表した。

 専門家の危機感の背景には、…

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