冬の季節がやってきた。自分が現在住んでいる茨城県つくば市は、景観の変化に冬の到来を感じさせる要素が少ないのだが、唯一、冬という季節を感じさせてくれる植物がある。それはクズである。
夏から秋にかけて、雑木林を切り開いた空き地や、高速道路ののり面などにつるを伸ばしてびっしりと生い茂り、まさに陸地のサルガッソー(密生した浮遊海藻によって船が航行不能になり遭難するという伝説がある北大西洋の海域)といった状態になる。
筆者の自宅から職場への自動車での通勤路にもクズが生い茂った空き地の脇を走る道があり、夏場は道路の幅が半分くらいになるほどクズがせり出してくる。車を走らせて左側のミラーにクズのつるがパチパチと当たる音を聞いて、「あー、夏真っ盛りだ」と感じ、冬が近づくにつれてクズの葉の緑が衰え、やがて道路の見通しも良くなったのを見て、「あー、もう冬が来たか」と季節を感じる。
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