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検証・安倍政権

7年8カ月余りにわたった第2次安倍晋三政権が幕を閉じました。数々の疑惑、課題が残されたままです。

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「長年、間違いがなかったので、責任者に任せていた」 安倍前首相会見、質疑応答の詳細

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記者会見する安倍晋三前首相=衆院第1議員会館で2020年12月24日午後6時31分、竹内幹撮影
記者会見する安倍晋三前首相=衆院第1議員会館で2020年12月24日午後6時31分、竹内幹撮影

 安倍晋三前首相が24日に行った記者会見の要旨は次の通り。

「私が知らない中で行われていた」

 <冒頭発言>

 本日午前中、私の政治団体である安倍晋三後援会の政治資金収支報告書を、2017年、18年、19年の3年分について修正を行ったとの報告を私の秘書から受けた。「桜を見る会」の前夜に行われていた夕食会の開催費用の一部を、後援会として支出していたにもかかわらず、それを記載しなかったとの事実があったことから、その修正を行った。

 同時に後援会の会計責任者である公設第1秘書が、政治資金収支報告書不記載の事実により略式起訴され、罰金を命ぜられたとの報告を受けた。こうした会計処理は、私が知らない中で行われていたこととはいえ、道義的責任を痛感している。深く深く反省するとともに、国民の皆様に心からおわび申し上げる。

 夕食会については、19年秋の臨時国会、20年の通常国会において、幾度も答弁をさせていただいた。その中で、「後援会は夕食会の主催はしたものの、契約主体はあくまでも個々の参加者だった。後援会として収入はないし、支出もしていない。従って収支報告書に記載する必要はないと認識していた。夕食会における飲食代、会場費を含め、支払いは個々の参加者からの支払いで完結していた。以上から政治資金規正法などに触れるようなことはないとの認識である」といった趣旨のご説明をくり返しさせていただいた。事務所に幾度も確認し、当時の私の知る限り、認識の限りの答弁をさせていただいたつもりだ。

 しかしながら、結果としてこれらの答弁の中には事実に反するものがあった。国民の政治家への信頼を損なうこととなってしまった。このような事態を招いてしまったことに対し、当時の行政府の長として、本来、率先して襟を正さなければいけない自民党の総裁として、何より国民を代表する一国会議員として国民に、そして与野党全ての国会議員に対し、深く深くおわび申し上げたい。

 先ほど、大島(理森)衆院議長、山東(昭子)参院議長に対し、先の本会議および委員会において、内閣総理大臣として行った答弁を正すための機会をいただきたいとの申し出を提出した。国会においても事実関係を説明し、答弁を正し、おわび申し上げなければならないと考えている。

 今般の事態を招いた私の政治責任は極めて重いと自覚している。真摯(しんし)に受け止めている。国民からの信頼を回復するためにあらゆる努力を行っていきたい。

 まずは私自身の政治活動、後援会、事務所における資金の透明性を確保し、国民から一点の疑問も生じることがないように、責任をもって徹底する考えだ。深い反省の上に立って、国民に本当の意味で信頼される政治家として国民の期待に真に応えることができるよう初心に立ち返って、研さんを重ね、責任を果たしてまいりたい。改めて国民に、そして全ての国会議員に深く心からおわび申し上げる。

「5000円で全て賄ったのか」と確認

 <質疑応答>

 ――前夜祭の費用の補塡(ほてん)の原資はどこから出していたのか。

 ◆資金については、私の預金から下ろしたものを、例えば食費、会合費、交通費、宿泊費、私的なものを、私だけではなく妻のものもそうだが、支出一般について事務所に請求書が来る。事務所で支払いを行うので、手持ち資金として、事務所に私が合わせているものの中から支出をしたということだ。

 ――事実関係は、いつ、どのような経緯で知ったのか。議員辞職や離党は責任の取り方としてあり得るのか。

 ◆事実を確認したのは捜査が始まった後、東京の責任者が(東京地検特捜部に)聴取を受ける中において、その責任者は私が「5000円の会費で全て賄っていたんだね?」と確認し「そうです」と答えた責任者だが、その後も「会場代も含めてだね?」ということも確認したのだが、「それはそうです」というふうに答えていた。なぜそう答えてしまったのかといえば、数年間にわたって載せるべき収支報告書に載せていなかったことがあり、私に真実を述べることができなかったということだった。私は当然、5000円の中で全て賄っていると確信していたが、検察の捜査が始まり、当該秘書が聴取を受けた段階で、私に真実を述べたいと(検察側に)申し出たところ、私とはこのことについて話をしないように、そのことも私に伝えないようにということであったがため、伝えられていなかった。それが11月に報道が出されて、私から当該の責任者に確認を取ったところ、実はこういうことであったという話があったということだ。政治責任は極めて重いものだと自覚している。その上においてどのような責任の取り方があるかということだ。反省の上に立って、まずはしっかりと、国民から見て一点の曇りもないように透明性を確保していくために、私自身が責任をもって徹底していくということだ。同時に信頼を回復していくため、本当の意味で信頼に足る政治家として国民の期待に真に応えることができるように、初心に立ち返って全力を尽くしていくことで、職責を果たしていきたいと考えている。

 ――秘書には捜査が始まった時に確認したとのことだが。

 ◆捜査が始まった段階では、捜査が始まっているので、我々は口裏合わせをしてはならないということだから、当該責任者とは話をしていなかった。当該責任者が検察官にその事実について私に伝えたいということだったが、私とはその話をしないように言われていたので、当該秘書は私には話をしなかったということだ。

 ――自民党内には首相の再登板を求める声もあるが。

 ◆そもそも私は(首相を)辞任して日が浅い。今般の責任、政治的な責任は重いものがあるので、真の意味で国民の信頼を回復するために努力を重ねていかなければならないと考えている。

 ――事実と異なる国会答弁が繰り返されたが根本的な原因はどこにあったのか。重く考えていなかったのか。

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