特集

新型コロナウイルス

新型コロナウイルスのニュース、国内での感染状況を報告します。

特集一覧

本当に「みんな苦しいんだからしょうがない」のか? 問われる企業と労働者

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
休業手当不払いについて、記者会見で「大企業で働く非正規労働者は補償がなく、苦しんでいる人が多い」と語るパート従業員の女性=東京都千代田区で2020年9月3日午後1時13分、矢澤秀範撮影
休業手当不払いについて、記者会見で「大企業で働く非正規労働者は補償がなく、苦しんでいる人が多い」と語るパート従業員の女性=東京都千代田区で2020年9月3日午後1時13分、矢澤秀範撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大が続いたこの1年は、全国の職場で解雇や失業が相次いだ。感染収束の兆しが見えない中、労働者の雇用をどう守ればいいのか。ジャーナリストの小林美希さん(45)に聞いた。【塩田彩/統合デジタル取材センター】

 ――厚生労働省によると、コロナ関連の解雇・雇い止めにあった人は7万人を超えています。雇用情勢が悪化した根本原因は何だと考えますか。

 ◆端的に言えば、日本の雇用の脆弱(ぜいじゃく)さが全て露呈したということだと思います。1997年の金融不況から2000年のITバブル崩壊、08年のリーマン・ショックまで、不況はたびたび起こってきました。そのたびに指摘され続けてきた問題が、このコロナ禍を機に一気にあふれ出たと言えます。

コロナ不況、末端の非正規、女性を直撃

 ――具体的にはどのような問題ですか。

 ◆国内では製造業の対GDP(国内総生産)比の割合が落ち込む一方、付加価値がつきにくい薄利多売のサービス業の割合が増えました。しかし、こうした業界は利益が出る体質ではなく、高価格帯需要に広がりがないのが特徴です。そのため急激な環境変化が起こった時、雇用を守りながら対応できる体力のある企業が少ないのです。こうした業界が、雇用の大きな受け皿を担ってきたことで、コロナの感染拡大が雇用情勢悪化に直結してしまったのだと思います。

 ――緊急事態宣言直後の4月、女性の就業者数は70万も減少しました。男性の37万人と比べても減り幅が大きくなっています。

 ◆真っ先に打撃を受けたのが、末端の非正規労働者、…

この記事は有料記事です。

残り2079文字(全文2735文字)

【新型コロナウイルス】

時系列で見る

次に読みたい

あわせて読みたい

注目の特集