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歳末版 遠い出来事なのか /埼玉

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土砂を取り除く工事があった浦山ダムのダム湖「秩父さくら湖」=埼玉県秩父市で11月26日2020年11月26日、山田研撮影
土砂を取り除く工事があった浦山ダムのダム湖「秩父さくら湖」=埼玉県秩父市で11月26日2020年11月26日、山田研撮影

 4月に宮城県の大崎通信部から秩父に赴任した。5年近く担当した宮城県北部は、東京電力福島第1原発事故で生じた放射性物質について住民の関心が高く、汚染された稲わらの焼却などの問題を繰り返し取材した。秩父では、認識の差を感じることがある。

 水資源機構荒川ダム総合管理所は11月、荒川支流の浦山ダム(秩父市)の底にたまった土砂を取り除き、下流側の河川敷に移すと発表した。2019年の台風19号で流入が増えたため、取り除くという。放射性物質を考慮していないのか気になった。担当者に尋ねると「濃度測定はしていない」と答えた。

 国立環境研究所は15年、「ダム湖における放射性セシウムの挙動」との文書で、原発事故由来の放射性物質を含む土砂がダム湖の底に堆積(たいせき)し、その結果として下流側への流出を抑えた――と報告した。また文部科学省が11年、地上に蓄積した放射性物質からのガンマ線を測定した「航空機モニタリング」によると、県内でも地表面への沈着量が1平方メートル当たり30~100キロベクレルを示す場所が秩父市の山地に広が…

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