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「友愛歌い上げる第九の意義、もっと発信を」著書刊行の音楽監督・浦久俊彦さん

「ベートーヴェンと日本人」を著した浦久俊彦さん=東京の自宅書斎で

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 岐阜市のサラマンカホール音楽監督を務める浦久俊彦さん(59)が、ベートーベン生誕250年にあたる2020年に合わせ、「ベートーヴェンと日本人」(新潮新書)を刊行した。浦久さんは、新型コロナウイルスの影響でベートーベン「第九」(交響曲第9番)が響かない年の瀬を惜しみ、「合唱団がマスクをつけ、“友愛”を歌い上げる意義をもっと発信してほしい」と強調した。【山田泰生】

 浦久さんは、高校卒業後に渡仏して音楽修業。名古屋市の三井住友しらかわホールのエグゼクティブ・ディレクターを経て、欧州日本芸術財団代表理事。今回、書きたかったのは「日本人が創り上げたベートーベン像」という。

 著書では、明治~昭和にかけて、ベートーベンの音楽がいかに日本人に受け入れられたかを分析。1887(明治20)年、日本で初めてベートーベンの交響曲が東京での音楽取調掛(後の東京芸術大)の卒業演奏会で披露された。合唱付きの第九は1918(大正7)年、徳島県鳴門市でドイツ人捕虜たちが演奏したのが最初。日本人による演奏会は、関東大震災翌年の24年に、東京音楽学校で開かれた。40年には大みそかにラジオ放送されたり、終戦後の47年12月には、東京音楽学校による出陣学徒追悼の演奏会で奏でられたりして、年の瀬の風物詩として定着していった。

 コロナ禍の2020年は、東海地方のオーケストラでは名古屋フィルハーモニー交響楽団が12月18、19日にプロの合唱団で開いた一方、中部フィルハーモニー交響楽団は合唱団募集を早くに中止した。浦久さんは「第九は『みんなで抱き合おう』と友愛を歌い上げるが、ソーシャル・ディスタンスとは真逆の精神。演奏に代えてシンポジウムを行ってもいい」と音楽家に注文をつけた。

 革命を生き抜き、時代や階級社会に反逆したベートーベン。浦久さんは「時代や権力に逆らって生きろ、というメッセージをくみ取ってほしい」と話す。

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