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時代の風

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年の瀬 予算の季節 議論を尽くす米議会=中林美恵子・早稲田大教授

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=丸山博撮影
=丸山博撮影

 年の瀬の21日、日米それぞれの国で大きな財政案件が決定された。日本では来年度予算の閣議決定であり、米国では夜中に議会を通過した新型コロナウイルスに伴う第4弾の追加経済対策である。年末ほど日米の政策決定過程の違いを浮き彫りにする季節はないと感じていたが、今年はコロナの影響で顕著だった。

 米国議会で可決された9000億ドル規模の第4弾は、行政府の長であるトランプ大統領の影が極めて薄かった点が特徴的だ。ただし大統領は議会通過後になって拒否権をちらつかせ、国民を驚かせている。協議中に彼は大統領選の不正訴訟と駆け込み死刑執行や恩赦に夢中だったので、2021会計年度歳出法と第4弾を合体させた法案は、いつにも増して議会主導だったのだ。

 日本は国会も閉会となり、予算を詰める作業は行政府と与党の独壇場のようだ。政党間に主張の違いがあっても、国会の委員会や本会議で予算の中身が大幅に修正される可能性は、日本では限りなく小さい。だから、日米の比較に心が奪われる季節なのである。

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