社会学者、エズラ・ボーゲルさん追悼 日中の共存願い アジア調査会会長・五百旗頭真さん

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エズラ・ボーゲルさん
エズラ・ボーゲルさん

 私の最初の在外研究は、33歳だった1977年から2年間のハーバード大学であった。その受け入れの労をとったのが、エズラ・ボーゲル東アジア研究センター長だった。米国の対日占領を研究テーマとする私に、その分野の大御所、エドウィン・ライシャワー教授の隣室にオフィスをあてがわれた。ありがたい配慮であった。以来、ボーゲル先生とは40年を超える行き来となった。

 みずみずしい好奇心の持ち主であった。個々人への関心もそうだが、今後の世界の行方といった大局的感覚も相当なものと思う。タルコット・パーソンズ教授の下で社会学を学び、58年に博士号を得た先生が、分析対象をアジアと見定めたのは、かなり先駆的だと思う。まだ中国とは国交すらなく、日本が高度経済成長に入ったとも言い切れない当時であった。

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