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村上春樹をめぐるメモらんだむ

莫言作品との「共時性」とは?

 中国文学者の藤井省三さんが著書「魯迅と世界文学」(東方書店)を刊行した。現代中国文学研究の第一人者であると同時に、村上春樹さんの作品を熱心に読んできた人でもあって、特に中国語圏での村上文学の受容史に関して右に出る者はいない。今回の本もトルストイから松本清張まで、さまざまな作家と魯迅との関わりを世界文学の視野で分析した論文集だが、全10章のうち4章で村上作品を論じている。

 まず驚くのは、ノーベル文学賞を受賞した中国人作家、莫言さん(1955年生まれ)と村上さんが、ロシアの文豪、トルストイの代表作「アンナ・カレーニナ」を意識した短編を、ほぼ同時期に書いているという指摘だ。莫言作品は91年に発表された「花束を抱く女」。主人公の人民解放軍海軍中尉は故郷で偶然、謎めいた女性に出会う。その花束を抱いた女性が履く薄茶色の革靴は、「さながらトルストイの筆が描く貴族の女たちが履い…

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