刑事裁判記録使った議会質問「品位損なう」と不許可に 専門家「民主主義の破壊だ」

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刑事裁判記録を基にした質問を不許可にした通知の写し
刑事裁判記録を基にした質問を不許可にした通知の写し

 新潟県長岡市の市議2人が8月、同市で起きた官製談合事件について刑事裁判記録を基に質問しようとしたところ、議長から「みだりな利用で議会の品位を損なう恐れがある」として不許可にされた。2人は「真相を明らかにするためで、記録利用の不当な制限だ」と訴える。刑事裁判は公開の法廷で審理されたもので、専門家も「裁判記録は公文書で、それを使った議員活動は行政の説明責任を高めるものだ」と議長の判断を批判する。【青島顕】

官製談合めぐる質問「議会の品位損なう」

 長岡市では2019年1月、市発注の下水道工事を巡る官製談合事件が新潟県警の捜査で明るみに出た。工事価格が当時の市職員2人から県議秘書、業者へと漏れ、業者が工事価格を基に算出できる最低制限価格(入札の下限となる価格)で落札した構図だった。4人が官製談合防止法違反などで起訴され、新潟地裁で執行猶予付き有罪判決を受けて確定した。

 関貴志市議(54)=無所属=は確定後「不正の徹底的な防止と市民の信頼回復のため、議会での議論の参考に」すると理由を示して、新潟地検に裁判記録の閲覧を申請し、一部の閲覧が認められた。関氏によると、記録には市職員らが価格漏えいの事情を説明した供述調書や、立件されなかったものも含め官製談合の疑いが指摘された75件の工事一覧が含まれていた。

 関氏は諏佐(すさ)武史市議(29)=無所属=と、20年3月と6月議会で記録を基に談合の背景を質問したが、市幹部は一部を否定した。

 関氏によると、議会後、2人は…

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