バイオリニストの庄司紗矢香が極めて高く評価されるのは、豊かな音楽性、超越的なテクニックもさることながら、精神的に深い表現を届けてくれるからだろう。12月の公演で来日した庄司に、コロナ禍にどのように対したのか聞いた。
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庄司は現在、パリ近郊に住む。
「コンサートのほとんどがキャンセル。しかし、演奏会がなくても毎日、練習せざるを得ない自分自身に驚きました。音楽は、食べる、寝る、と同じ必要なことで、自分が音楽をしないと生きていけないことが今回のコロナ禍で分かりました。自宅にいた間は、新しくシューマンの協奏曲をひもといたり、バッハの無伴奏を改めて勉強し直したり。バルトークのソナタのビデオアートも進めました」
庄司は演奏以外にビデオアートの制作も行っている。曲のイメージに基づいた短編のような映像で、俳優を使い、カメラも自分で回す。
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