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第79期名人戦

渡辺明名人に斎藤慎太郎八段が初挑戦する第79期名人戦を特集します。棋譜中継は「棋譜・対局結果」からご覧いただけます。

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第79期名人戦A級順位戦 羽生善治九段-佐藤康光九段 第24局の4

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先走った思い

 図から[先]4五飛[後]同歩[先]5五角は局後の佐藤の指摘。以下[後]7三馬[先]同角成[後]同金[先]7四銀が一例。この順で自信がない佐藤は「[後]7三歩の予定だった」と言う。

 羽生は[先]5四桂を選択した。取られる前の一仕事だが、[後]5四銀上まで進むと、雲行きが怪しくなってきた。歩切れが痛いのだ。ちなみにソフトの回答は[先]5三歩に代えて[先]4二桂成とし、[後]同金[先]3三桂成[後]同金[先]5三飛成。2枚の桂を成り捨てて飛車を成り込むという、何とも人間には指しづらい順だ。

 [後]5七歩(途中図)と垂らして、佐藤の方針は分かりやすくなった。後はと金を寄せて、守備駒を削っていけばいい。羽生は苦しげに「う……ん」と何やらつぶやく。負ければ1勝4敗――。そんな先走った思いが盤側でふと浮かんだ。羽生の長いA級の歴史で、5戦を終えて1勝4敗はわずか1度。2度目は危ない。スーパースターの羽生がこんなに追い込まれたのは初めて見た。

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【第79期名人戦】

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