米タイム誌初の「今年の子ども」 選ばれた15歳発明家の素顔

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2020年12月に米タイム誌の「今年の子ども」に選ばれたギタンジャリ・ラオさん=同誌提供
2020年12月に米タイム誌の「今年の子ども」に選ばれたギタンジャリ・ラオさん=同誌提供

 米タイム誌は2020年12月、米国で最も影響力のあった「キッド・オブ・ザ・イヤー(今年の子ども)」を発表した。毎年「パーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人)」を選出しているが、子どもを対象にしたのは初めてで、選ばれたのは「科学で社会の問題を解決したい」と願う15歳の科学者で発明家だった。どんな子どもなのか。【信田真由美/科学環境部】

8~16歳の米国人5000人以上から選出

 19年の「今年の人」は、当時16歳だったスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさん。今回「子ども」も選ぶことにしたのは、グレタさんら若い世代は大きな影響力を持っており、自分たちのビジョンに合った世界を形作ろうとしているからだ。

 「米国の最も若い世代のリーダーになるお手本」として、8~16歳の5000人以上の中から選ばれたのは、西部コロラド州ローンツリー市のギタンジャリ・ラオさん(15)だ。飲み水に含まれる鉛を検知する装置や、ネットいじめを防ごうとするアプリなどを開発してきた。タイム誌は「科学的な手法を研究するだけでなく、彼女が日々の生活で見ている問題に、その手法を応用させた」と評価した。

 「選ばれてから数週間は、とてもワクワクするものだった。私自身、革新し続けてアイデアを出し続ける意欲が高まった」。自宅からビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を通じて取材に応じたラオさんは、はじけるような笑顔を見せた。

 インド出身の両親、弟と暮らす。科学、技術、工学、数学(STEM)の教育に力を入れる特別認可校(チャータースクール)の「STEMスクール・ハイランズ・ランチ」に通学。学年は、日本でいえば高校1年生に当たる。趣味はサイクリングやピアノ。最近はズームを通して、友人と一緒に映画を楽しんでいる。

 科学好きは、小さい頃から。4歳の時におじに科学キットを買ってもらい、興味を持つようになった。遊びながら物理や化学、生物学の概念を学び「世界をより良くすることに科学を結びつけたい」と考えるようになった。

 7歳の時には…

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