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墨の魅力を広く伝えようと、創業約150年の奈良墨の老舗「錦光園(きんこうえん)」(奈良市三条町)が、オンラインでの「墨作り体験」を開いている。国内最大の墨の生産地である奈良市だが、近年、墨の需要は激減。錦光園の7代目墨匠(ぼくしょう)、長野睦(あつし)さん(43)は「伝統を存続させるためには、まず知ってもらう努力が必要。『奈良墨の案内役』として、実際に墨に触れてもらいながら、どんどん情報を発信したい」と話している。
奈良墨は、約600年の歴史を誇る奈良市の伝統工芸品だ。奈良製墨組合(同市)によると、奈良は社寺が多く写経などの需要が大きいため、墨の生産が産業として発展、現在は市内にある8店で全国の墨の9割以上を生産しているという。だが、かつて市内に200人以上いたとされる職人も現在は10人前後に。墨の需要が低下し、廃業が相次いでいるためだ。
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