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甲信・百鬼夜行

「疫病」や「恐れ」の象徴として社会に浸透してきた鬼。我々のごく身近な存在となっている鬼にまつわる話を紹介する。

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甲信・百鬼夜行

/1 乙女のはかない恋 信州に残る鬼伝説(その2) 妖怪文化研究家・木下昌美さん /長野

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インタビューに応じる妖怪文化研究家の木下昌美さん
インタビューに応じる妖怪文化研究家の木下昌美さん

生活に溶け込み、身近に

 鬼は想像上の妖怪だが、地域の歴史を語る上では重要な存在だ。鬼が生まれた時代背景や広まった理由などについて、妖怪文化研究家の木下昌美さん(33)に聞いた。【聞き手・島袋太輔】

 ――鬼とはどういう存在ですか。

  ◆大陸(中国)から伝わってきた考えで、人が死んだら鬼になると言われていました。姿形がなく、「隠(おん)」がなまって「鬼」になったのが語源です。古くは日本書紀に記述があります。斉明天皇(594~661年)の葬儀の時、山の上から鬼が見ていたと。具体的なビジュアルは仏教の地獄絵図で、角が生え金棒を持つ鬼が描かれました。(「鬼の研究」の著書がある)歌人の馬場あき子さんは「人は心の中に鬼を飼っている」と言いますが、女性が嫉妬のあまり鬼と化すのはよくあるパターンです。

 ――角と金棒は定番のイメージです。妖怪とは何が違いますか。

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