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夜明けを待って・コロナ禍を歩く

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/2 孝志さんは生き返った 給付金が契機、母との絆再び

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普段生活する簡易宿泊所近くの公園を歩く孝志さん。仕事や住み家が見つかったら、母に会いに行くかもしれない=東京都新宿区で、大西岳彦撮影
普段生活する簡易宿泊所近くの公園を歩く孝志さん。仕事や住み家が見つかったら、母に会いに行くかもしれない=東京都新宿区で、大西岳彦撮影

 自分が「死んでいる」と分かったのは、東京都新宿区役所の窓口を訪れた時だった。緊急事態宣言が明けたばかりの2020年6月上旬。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う10万円の給付金を申請した孝志さん(57)は、戸籍を見た職員から、2年前に「失踪宣告」が出ていると知らされた。「死亡届のようなものです」。驚きはなかった。唯一の肉親である母とは、もう20年以上会っていない。

 親族などの申し立てに基づき、長年消息の分からない人を裁判所が法的に死亡扱いとする失踪宣告。いったん宣告を受けながら、その後に取り消しが認められて「生き返った」人たちがいる。コロナ禍で人と「距離」を取ることが求められる中、失っていたつながりを取り戻した人たちは、どんな事情があったのだろう。そんな疑問から取材を始めた。世の中が様変わりしたこの1年、改めて生き方を考え直した人も少なくない。世間と絶縁し…

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