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年が明けた1日、京都市内の各神社にも初詣客が訪れた。例年は関西各地のみならず、全国からも多くの人が集まるが、新型コロナウイルスの感染拡大で初詣の分散が呼び掛けられたことなどもあり、これまでとは異なる光景が広がった。
正月三が日で例年約250万人が参拝するという伏見稲荷大社(同市伏見区)では1日午前、2021年も参拝客が次々と訪れていた。それでも、境内はいつもなら身動きが取れないほど混雑するが、この日はスムーズに行き来ができるほど。参拝客からは「人出は例年の2割くらいでは」との声も聞かれた。
京都府内では20年12月に入り、1日当たりの感染者数が連日、過去最多を更新した。同大社は参拝前に自宅で混雑具合を確認できるよう、境内の様子を動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信。12月31日~1月5日は露店を中止し、おみくじに抗ウイルスのコーティングを施すなどの感染対策を実施した。担当者は「参拝に来て、と積極的に言えるような状況ではないが、来た方には安心してもらえる環境を整備している」と話す。
家族3人で訪れた、近所の女性(52)は「家から徒歩圏内なので、毎年来ている。いつもは境内が人で埋め尽くされるが、今年は普通に歩けるほどすいている。家族が元気でいられるよう今年も見守ってくださいとお祈りした」と話した。
平安神宮(同市左京区)も新型コロナの感染対策で、大極殿前にロープを張り、足元に印を付けて参拝客同士の距離を保てるようにした。境内の2カ所に設置された電光掲示板では、マスクの着用やソーシャルディスタンス(社会的距離)を保つよう呼び掛けた。
1日未明には、参拝客がおみくじを引いたり、お守りを買ったりした後、境内からすぐに出て行く姿が目立った。参道には露店が並んだが、人通りはあまりなかった。帰省中の息子夫婦と参拝に訪れた西出しのぶさん(72)=同区=は「コロナ禍でも、みんなが変わりなく、元気に過ごせれば」と願った。【添島香苗、中島怜子】
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