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「ニューイヤー駅伝inぐんま 第65回全日本実業団対抗駅伝競走大会」(日本実業団陸上競技連合主催、毎日新聞社・TBSテレビ・群馬県共催)は1日、前橋市の群馬県庁を発着点とする7区間、100キロのコースで行われ、富士通が12年ぶり3回目の優勝を果たした。戦いの舞台にすら立てなかった前回の悔しさがチームを一つにした。
勝負の分かれ目はエース区間の4区終盤。富士通の中村匠は、仕掛けるタイミングをうかがっていた。中盤から三菱重工と旭化成と競り合う展開にも、「最低でも15秒のリードが欲しい」という福嶋正監督の言葉が中村匠の頭にあった。残り3・5キロ地点の交差点を曲がれば、冷たい向かい風が強く吹き付けるコース。スパートをかけるには距離を残していたが、ライバルを突き放すには「ここから行くのがベスト」。猛スパートをかけ、2位に18秒差をつけて5区・塩尻にたすきをつないだ。
中村匠が引き寄せた流れを、後輩たちも必死に守った。塩尻が「とにかく追いつかれず、差を広げる」と走れば、実業団で初駅伝の6区・鈴木も「昨年は予選にも出られなかった。今年は何としてもチームに貢献する」とトップを守り、最終7区の浦野につなげた。新人らしくのびのびと走って差を広げた浦野が右手で大きくガッツポーズをしてフィニッシュすると、選手とスタッフは笑顔で迎えた。鈴木、浦野に加え、1区の松枝も区間賞。福嶋監督は「最高の勝ちパターン。駅伝の借りは駅伝でしか返せない」と喜んだ。
前回は1990年の創部以来初の予選敗退。東京オリンピックを目指す選手が別々に遠征や練習を行わざるを得ず、駅伝に向けた調整が足りなかった。その反省から「チームの一体感」を求め、練習やミーティングを工夫した。
東京五輪マラソン代表の中村匠をはじめ、世界大会の代表経験者などタレントぞろいのチームが、衝撃の予選敗退を経験して手に入れた「団結力」。名門復活を果たし、中村匠は「連覇していける強いチームになりたい」と誓った。【円谷美晶】
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