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群馬県で1日に行われた「ニューイヤー駅伝inぐんま 第65回全日本実業団対抗駅伝」で、過去の最高順位9位の日立物流は、4時間52分33秒で4位と躍進し、初入賞を果たした。
区間2位となる46分42秒でフィニッシュテープを切った日立物流のアンカー、服部翔大は、出迎えた別府健至監督と固い握手を交わした。2012年創部と歴史は浅いが、目標としていた8位を大きく上回る4位。7位でたすきを受け、終盤の力強いスパートで快挙の立役者となった服部は「結果を残せたのは良かった。恩は返せたかな」と語った。
服部の「恩」という言葉にはさまざまな感情が交錯する。マラソンの日本記録保持者で東京オリンピック代表の大迫傑(ナイキ)や前日本記録保持者の設楽悠太(Honda)と同じ「1991年世代」。日体大時代は、3年生ながら主将を務めた13年箱根駅伝の5区で区間賞の走りを見せ、30年ぶりの総合優勝に貢献した。金栗杯(最優秀選手賞)をも受賞した地力を評価する声は高く、卒業後は強豪・Hondaへ。しかし、相次ぐ故障もあり、駅伝では満足にチームへ貢献することができなかった。
対照的に、大迫や設楽悠は日本のトップランナーへと成長した。「再起を図るために心機一転、環境を変えたい」。そう考え始めていたところ、今季から日立物流に別府監督の就任が決まった。大学時代、服部を主将に指名したのは当時、日体大を率いた別府監督。「お前はどうする」という恩師の誘い文句は「何かの縁かなと思った」。移籍を決断した。
偶然にも、終盤まで並走したのは元同僚の土方英和(Honda)。残り500メートルで抜け出した服部に軍配が上がり「受け入れてくれたチームはもちろん、送り出してくれたチームにも、結果でアピールしないといけない。古巣、そして後輩には負けられないという気持ちがあった」と話す。
チームの次の目標を聞かれると、「今回は4位なんで、次は3位以内」と服部。上州路に刻んだ「恩返し」の足跡は、次回大会への可能性を予感させた。【倉沢仁志】
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