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緊急事態宣言 政府なお慎重 「専門家にも判断を」 1都3県知事要請

首相官邸=本社ヘリから

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 首都圏4知事が新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の発令を求めたのに対し、政府がなお発令に慎重なのは、それが政府に残された「最後のカード」だからだ。政府内には、今必要なのは経済活動を大幅に制限する宣言発令ではなく、「3密」になりやすい飲食店の営業時間の短縮拡大だとの認識が強い。2日の4知事と西村康稔経済再生担当相の面会でも西村氏が時短要請の強化を知事側に求めた。

 西村氏は面会後の取材で、発令に関し「検査件数が年末年始で少なくなるとも考えられる。陽性者の数も踏まえて専門家にも判断をいただかなければならない。できるだけ早く(政府の専門家)分科会を開かないといけない」と語るにとどめた。菅義偉首相は2日は首相公邸で感染状況の報告を受けたものの、4知事との面会は西村氏に任せ、両者の3時間の面会中に議員宿舎に戻った。

面会後、取材に応じる(左から)大野元裕埼玉県知事、森田健作千葉県知事、西村康稔経済再生担当相、小池百合子東京都知事、黒岩祐治神奈川県知事=東京都千代田区で2021年1月2日午後6時43分、小川昌宏撮影

 政府は、首都圏の街中で「時短要請にお店に従ってもらえていない」(関係者)とみる。仮に宣言を発令しても、現行法で行政ができるのは店名の公表程度で、罰則などの強制力が伴わない。政権幹部は「宣言発令はメッセージでしかない。今の東京は人出がまだ多い。発令しても時短要請に応じない店も多いだろうし、その店名を全部公表するわけにもいかない」と漏らす。一般社会の広範な理解がなければ発令の効力が薄くなり、「自粛警察」とも称される同調圧力が強まることでかえって混乱が深まりかねないとの認識だ。

 結局、現行法では「宣言自体に実効性はない」(首相官邸関係者)。具体的な措置を可能にする法令も存在しない。与野党は年末に、特措法の実効性を増すために休業・時短への支援措置を明文化する改正の検討で合意。18日召集の通常国会では予算審議と並行して検討が行われる見通しで、政府はその協議も見極めながら対応を考える。

 政府は経済活動への配慮も重視する。首相は12月25日収録のテレビ神奈川の番組(1月1日放送)で「ブレーキとアクセルを同時に踏むこともある。私自身悩みながら判断してきている」と述べた。「アクセル」は旅行需要喚起策「GoToトラベル」事業などの経済刺激策、「ブレーキ」は時短要請を含む感染防止対策を指す。感染防止と経済活動の両立は、依然として政権の重要課題だ。【竹地広憲】

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