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北九州市の小倉から筑豊地方や佐賀県を抜け、長崎市までつながる長崎街道。江戸時代にオランダ、中国との交易が許された長崎・出島から異国の砂糖菓子などが伝わって「シュガーロード(砂糖の道)」となり、街道沿いで豊かな菓子文化が育まれた。2020年には、3県にまたがる「砂糖文化を広めた長崎街道~シュガーロード~」が文化庁の「日本遺産」に認定。独自に発展してきた砂糖菓子がいま再び、各地とつながって変化しようとしている。
宿場町があった北九州市八幡西区の工場地帯の一角。甘い香りが漂う入江製菓では20年12月上旬、金平糖を作るため「ドラ」と呼ばれる斜めに傾いた大きな釜がゆっくりと回転を続けていた。「グラニュー糖に糖蜜をかけながら朝から晩までかき混ぜると、角(つの)ができてくる。一粒の金平糖になるまで2週間かかります」。入江雅彦社長(66)が解説する。
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