苦しかった1年間の思いを糧に臨んだ元日の全日本実業団対抗駅伝。エース区間の4区で富士通をトップに押し上げて自身初の駅伝日本一をつかみ「駅伝の勝利は特別。悔しさを晴らせた」と満面の笑みを浮かべた。
伏兵のような存在だった2019年9月の東京オリンピックマラソン代表選考会を制して注目を集めたが、その後は思うようにいかなかった。選考会の約1カ月半後の全日本実業団対抗駅伝の東日本予選は疲れを考慮されて欠場。するとチームはまさかの予選落ちとなった。1年前の元日は「悔しさを次の年にぶつけるため」と自宅で駅伝のテレビ中継をじっと見つめた。
昨年3月には新型コロナウイルスの影響で東京五輪が1年延期。他のレースも中止が相次ぎ「精神的にきつかった。外を走っていいのかどうかも葛藤があった」と振り返る。救われたのは千葉県にある陸上部寮の周辺住民から何度も掛けられた「延期したけれど五輪頑張ってね」とのエールだ。「恩返しのため勇気や感動を伝える走りがしたい」と気持ちが切り替わった。
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