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科学や医療を巡るあらゆる出来事を永山悦子・医療プレミア編集長兼論説室が読み解きます。

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赤べこに願いを=永山悦子

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赤べこの発祥地とされる福島県柳津町の公園に置かれた大きな赤べこ。後ろの崖の上に円蔵寺が見える=柳津観光協会提供
赤べこの発祥地とされる福島県柳津町の公園に置かれた大きな赤べこ。後ろの崖の上に円蔵寺が見える=柳津観光協会提供

 福島県・奥会津。山々に囲まれた柳津(やないづ)町の只見川沿いのがけの上に古刹(こさつ)がたたずむ。会津の民芸品、赤べこの発祥地とされる福満虚空蔵(こくぞう)菩薩(ぼさつ)円蔵寺だ。

 創建は1200年前だが、1611年に起きた大地震で寺が倒壊してしまった。再建しようと、人々ががけの上へ木材を運ぶのに苦労していると、赤毛の牛の群れが現れて一緒に運んでくれた。おかげで寺は再建され、赤べこ伝説が生まれたとされる。「べこ」は東北の言葉で牛の意味だ。

 5年ほど前に訪れた際、長い階段を上り切った境内には、伝説にちなむ「撫(なで)牛像」と、最近置かれただろう大きな赤べこの人形があり、周りの山の紅葉と只見川にかかる赤い橋が印象的だった。

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