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夜明けを待って・コロナ禍を歩く

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/4 愛した日本で無念の死 最後の返信、母国の妻に

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2019年6月、温泉に行った際のチョンさん(手前)と川崎さん。2人は親子と間違われることもあったという=川崎さん提供
2019年6月、温泉に行った際のチョンさん(手前)と川崎さん。2人は親子と間違われることもあったという=川崎さん提供

 小さな遺影の中で、青年がほほえんでいた。

 新型コロナウイルスの感染者が再び急増していた2020年11月、埼玉県内で営まれた葬儀。2年前にベトナムから来日した彼は勤務先の寮でひとり衰弱し、帰らぬ人となった。新型コロナ感染が疑われていた。

 グエン・ゴック・チョンさん。24歳。千葉県内の塗装会社の技能実習生だった。母国に一つ年下の妻と2歳の息子が残された。「優しくて、いつも笑っていた」。別れを惜しみ、目元を拭う人たちの姿があった。

 チョンさんは来日後、体調を崩すことが多かった。日本語が不自由で、病院は誰かに連れていってもらわなければならない。亡くなる前もへんとうの炎症や、貧血などの診断を受けていた。肺にも症状があり、10月のPCR検査は陰性だった。薬を飲めば熱は下がるが、数日後に発熱する日が続いた。

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