「リモートが地方変える」異色の総務官僚が語るワーケーションの可能性

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
インタビューに答える総務省の箕浦龍一サイバーセキュリティ・情報化審議官=東京都千代田区で2020年12月7日、滝川大貴撮影
インタビューに答える総務省の箕浦龍一サイバーセキュリティ・情報化審議官=東京都千代田区で2020年12月7日、滝川大貴撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、従来の働き方は一変した。多くの企業がテレワークを導入。さらに自宅ではなく地方に滞在して休暇を兼ねてリモートで仕事をする「ワーケーション」が注目を集めている。総務省の官僚でありながら「軽井沢リゾートテレワーク協会」顧問を務める箕浦(みのうら)龍一さん(54)にワーケーションの意義や可能性を聞いた。

 来年度の予算編成に向けて霞が関がせわしなさを増してきた12月上旬、総務省の箕浦さんの部屋を訪れると、応接ソファの前には、カレーライスのサンプルと香辛料が置かれていた。肩書は大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官。職務とは全く関係なさそうだ。

 「これ? びっくりするでしょう。カレー部だから」。その言葉に困惑する。もらった名刺の裏にはさまざまな肩書が並び、その中に「行政管理局カレー部員」も。

 08年に職場のコミュニケーション不足をなくそうとカレー部を作ったのだという。「縦(上司と部下)や横(同期)の関係はあるけれど、他チームの先輩後輩らと斜めの関係を作れればと思って。そのきっかけになると思ったのが、昼間にみんなでカレーを食べることだったんです」と振り返る。昼間のカレー会なら、夜の飲み会のように、おごり、おごられといったことのない、「フラットな関係」でいられると思ったのだという。

 テレワークやワーケーションとは関係なさそうだし、令和より昭和のにおいのする話だ。

 東京生まれ東京育ち。東大法学部を卒業して1991年に総務庁(現総務省)に入った。特にやりたいことも決まらず、1年留年した結果、「どうせ働くなら公共のために」という程度。自ら「雑に役人になった」と語る。新人時代、上司が廊下ですれ違った白髪頭の男性に恭しく頭を下げる姿を見て不思議に思い、だれかと尋ねたら、「事務次官だ」と教えられた…

この記事は有料記事です。

残り1929文字(全文2697文字)

あわせて読みたい

注目の特集