アフガニスタンで医療とかんがいの仕事に取り組んでいたペシャワール会の中村哲医師が、凶弾に倒れてから1年がすぎた。昨年末、中村医師とともに20年近くにわたり現地で働き、いまも会の活動を支える看護師の藤田千代子さんの話を聴く機会があった。
藤田さんは20代の頃、中村医師が講演で「現地のイスラム教徒の女性は診察でも肌を見せるのをためらうため、病気の早期発見ができない」と話したのを聴いて、迷うことなく「参加したい」と手をあげたと語った。
藤田さんは中村医師の飾らない人柄について、いろいろなエピソードを交えて語った。中村医師は自分で散髪し、しばしば切りすぎてしまう。アフガニスタンでは「先輩を敬う」という文化があり、その髪形を見ても現地スタッフは笑うに笑えず、苦しそうな表情をする。そんなときには藤田さんが「先生、ご自分で切ったのですか」と水を向け、中村医師が「うん。おかしいかな?」と答え、やっとみんなで声に出して笑ったという。また、…
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