生命から生命へと移りすみ、変異を繰り返す新型コロナウイルス。ベルリン在住で、ドイツ語と日本語の両方で創作を続けてきた作家、多和田葉子さん(60)は「人間も国境を超え、変わり続ける力を持たなければ」と語る。【聞き手・小国綾子】
――コロナ禍のドイツに暮らしていて、日本と違うと感じたことは何ですか。
議論のありようが違いました。新型コロナウイルスをどう感じるかには大きな個人差があります。「ただの風邪」だと言い切る人もいれば、これはまだ序の口で、環境破壊の結果として、これからウイルスの時代が始まると言う人まで。ドイツではこういう時、いつもわいわいと議論します。「怖がり過ぎだ」「いや、慎重であるべきだ」などと友人同士がまるで口げんか。でも、それが普通のコミュニケーションなのです。
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