20年総括 一力天元が首位キープ 急伸の余八段、「三羽ガラス」を脅かす
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2020年2月に本欄で、各棋士の実力をレーティングという手法で数値化したものを取り上げた。その時は、本因坊文裕(31)が「令和三羽ガラス」と呼ばれる一力遼天元(23)、芝野虎丸王座(21)、許家元八段(23)の20代3人にのみ込まれている結果となったが、その後の約1年、文裕は棋聖、本因坊を防衛後に名人を奪取して自身3回目の「大三冠」に復帰した。三羽ガラスの筆頭格の一力も、初の7大タイトルを取った。20年末の勢力図をレーティングの面から探ると、「三羽ガラス」に新たな20代棋士が割って入っていた。【丸山進】
一力首位キープ、天元戦で文裕を突き放す
レーティングには、前回の試算同様、囲碁や将棋のネット対局で一般的に使われている「イロレーティング」を使った。同じ1勝でも格上に勝つほど大きく上がり、格下に勝っても少ししか上がらない。逆に格上に負けても下げ幅は僅かだが、格下に負けると大きく下がる。対局データが十分にあれば、直近の力関係を数値で測ることができる。
10年1月以降の国内の公式戦の対局データを用い、どの棋士も初期値1500からスタートして算出した。その結果、20年末の上位5人のレーティングと前年末比の増減は以下の通りになった。
①一力遼天元 2179(+77)
②本因坊文裕 2131(+76)
③芝野虎丸王座2062(+2)
③余正麒八段 2062(+144)
⑤許家元八段 2025(-6)
19年末の首位だった一力が首位を守り、文裕は本因坊戦と名人戦で破った芝野を抜いて2位に浮上。一力、芝野と並ぶ「三羽ガラス」の許も2000を超える高いレーティングを維持した。
昨年1年間の推移を見ると、上半期は一力が首位を快走していたが、文裕が本因坊を防衛して9連覇を果たした7月に追いつき、抜きつ抜かれつの混戦に。12月に一力が文裕から天元を奪い、突き放して1年を終えた。レーティングトップは数値を伸ばすのは相当厳しいが、この1年で更に数値を上げ、充実ぶりが表れた。
19年に10代初の名人となって注目を集めた芝野は、「新型コロナで公式戦が中断する直前から調子が悪くなった」と…
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