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石飛博光近作展 言葉と線の質感との対応

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 石飛博光近作展(10日まで、東京・銀座の鳩居堂画廊)は、選ばれた言葉と書線の質感との対応を考えながら鑑賞するのが楽しい。

 石飛博光さんは1941年、北海道赤平市生まれ。金子鷗亭に師事。毎日書道会常任顧問。創玄書道会会長。臨書集「古典渉猟」(全20巻)を刊行。

 現代の言葉を読み進め、時に激しく、時にやさしく自らの感動を多彩な書線として繰り出している。超絶的な書技に驚かされる。

 「ひぐらしの発心のこゑ梢より」=写真[1]=の情念をたたきつけた激しさ。「ひとつひとつ かけらをひろう……」のつぶやき。「うっすらとさみどりさして山ざくら」の美しい情景への強い憧れ。やさしさの奥底に、自らの内面を書として表現したいという強い意志が感じられる。自らの言葉に挑んだ「あしたあしたまたあした」は強い創作意欲がこぼれだした作とも解釈できる。

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