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ふわふわの落ち葉に潜り込み、冬毛で丸みを帯びた顔をぴょこんと出し、様子をうかがうエゾタヌキ。おびひろ動物園(北海道帯広市)の公式ツイッターに投稿された動画が「埋もれタヌキ」として人気を集め、2019年11月13日の動画は再生回数190万回、「いいね」は12万を超えた。ネット時代の新たな道産子スターが誕生した。
飼育担当の中山大志さん(28)が19年秋、タヌキ本来の探索行動を促そうと、落ち葉を集め、中に隠すように餌を置いたのがきっかけ。ずんぐりした姿が「モフモフしていて可愛い」と人気だったが、落ち葉と戯れる動画で一気に火が付いた。
2頭のうち雄1頭が昨年3月に死んで一時は雌の「あん」だけになったが、同5月に芽室町で保護された生後10日ほどの子ダヌキ5頭が加わった。雌1頭は旭山動物園(旭川市)に移り、残る雄3頭と雌1頭は元気に成長。20年秋の動画では子ダヌキたちが落ち葉に埋もれながら動き回るなど、相変わらず数万回と高い再生回数が続いている。
札幌出身の中山さんは大学卒業後、帯広市職員に採用され、18年7月から動物園で勤務する。子供の頃から動物が好きで、飼育担当は念願の仕事。特にタヌキが好きで「野生動物では珍しい一夫一妻制、子育ても一緒に努力する。そんな生き方や、のんびりした動きに、はまっています」と笑う。
動物園では公式ツイッターなどのSNSで情報発信し、飼育担当者の思いなどはブログに書き込んで伝えている。中山さんは「自然な動きを撮影するのは難しいが、飼育員だから撮れる一瞬があり、応援コメントや『いいね』は励みになる。フォロワーに飽きられないように、最新情報を次々に発信し続けていきたい」と意気込む。子ダヌキの動画は成長記録でもあり、投稿を通じて見守ってきたファンが、実際に動物園に来て成長を確認することも。投稿で生まれたつながりを実感する瞬間だ。【鈴木斉】
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