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エンタメノート

「大阪名物」ハリセンは消えゆくのか 元チャンバラトリオ・結城哲也さん死去

チャンバラトリオの(右から)結城哲也さん、南方英二さん、伊吹太郎さん、山根伸介さん

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 元チャンバラトリオのメンバーで、最近はVシネマ「ミナミの帝王」の「沢木の親分」でおなじみ、結城哲也(ゆう輝哲也)さんの訃報が伝えられた。79歳。

 全盛期は4人組。でもカルテットには名前を変えずに「チャンバラトリオ」。東映の「斬られ役」俳優からの転身だから、殺陣(たて)はそれは完璧でカッコよかった。

 昨年暮れに亡くなった浅香光代さんの女剣劇もそうだが、かつてはみんな、剣劇、チャンバラが好きだった。子どもたちも「チャンバラごっこ」をよくやった。土産物店などで小さな木刀を買ったことがある人も多いはず。これも最近少なくなってしまったけれど、カレンダーを刀代わりによく使った。

 もちろん「ごっこ」だから、本気ではないし、相手を痛めつけたりするのはダメ。そして悪役は、正義の味方役に斬られたら「やられたー」と見事に倒れるのもお約束だった。

    ■

名古屋の寄席、大須演芸場。看板にはチャンバラトリオ、ぴんからトリオなど懐かしい名前が並んでいる=名古屋市中区で1968年9月撮影

 そんなチャンバラトリオが一世を風靡した、もう一つの「ワザ」が、メンバーの南方(みなかた)英二さんが生んだ「ハリセン」だ。

 相方をど突いて笑いを取る漫才は今でもある。能楽や講談(張り扇=はりおうぎ)でも扇はおなじみ。古新聞紙でもハリセンを作れるけれど、あの痛そうな音は出ない。

 南方さんのハリセンは、分厚い紙を使って、ビール瓶で押して折り目をつけていたのを見た記憶がある。出来のいいハリセンは、音が良くて痛そうに聞こえるけれど本当は痛くないもの、だそうだけれど、当時も今もビデオを見ると、やっぱり痛そうだ。

 ハリセンはその後、「モーレツ!!しごき教室」(MBSテレビ)では横山やすしさんが、「金曜10時!うわさのチャンネル!!」(日テレ)では、当時「ゴッド姉ちゃん」と呼ばれた和田アキ子さんが使い、広く認知された。落語協会最高顧問の鈴々舎馬風さんが「ハリセン大魔王」に変身して、大喜利の落語家をハリセンでボコボコたたく「ハリセン大喜利」も楽しかった。

 「ハリセン」も「チャンバラ」も、当時のPTA関係者はきっと、よくは思っていなかっただろう。でも当時の子どもたちは自分たちでルールを作って楽しんでいた。

 横山ホットブラザーズのお兄さん、アキラさんに続く結城さんの訃報。52年続いたチャンバラトリオは2015年に解散し、リーダーの山根伸介さんや南方さんも亡くなられた。「お~ま~え~は~あ~ほ~か~」、そして「ハリセンチョップ」と、「大阪名物」が次々と消えていくのは寂しい。【油井雅和】

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