コロナ給付金 なぜ私たちは「線の外側」なのか 朝鮮大学校生の訴え

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
朝鮮大学校=東京都小平市で2020年12月11日、後藤由耶撮影
朝鮮大学校=東京都小平市で2020年12月11日、後藤由耶撮影

 新型コロナウイルスの影響でアルバイト収入が減少するなど、学生も厳しい生活を余儀なくされている。政府は困窮した学生への支援策として最大20万円を支給しているが、全ての人に公平に行き届くわけではない。中でも厳しい状況に立たされているのが、朝鮮大学校に通う在日朝鮮人の学生たちだ。支援の枠外に置かれ、申請すらかなわない状況が続く。これは妥当な線引きなのか。【金志尚/統合デジタル取材センター、後藤由耶/写真映像報道センター】

「各種学校」理由に申請認めず

 「失望と怒りがこみ上げてきます」

 東京都小平市にある朝鮮大学校のキャンパス。政治経済学部で学ぶ4年生の李(リ)さん(21歳、女性)が深いため息をついた。バッシングやヘイトスピーチが懸念されるため、名前は名字まで、顔出しはしないという条件でインタビューに応じてくれた。

 コロナ禍を受け、政府は昨年5月、大学生らの学習環境を支えるための「学生支援緊急給付金」を創設した。バイト収入が5割以上減り、学費の支払いが難しくなった学生のうち住民税非課税世帯に20万円、それ以外の学生には10万円をそれぞれ支給している。対象は国公私立大(大学院含む)▽短大▽高等専門学校▽専門学校▽法務省告示の日本語学校――で、制度設計を担った文部科学省は「最大限枠を広げた」と強調する。約530億円の予算を確保し、留学生を含む対象者を計約43万人と見込んでいる。

 だが、この中に朝鮮大学校の学生は入っていない。「各種学校」に分類されることを理由に、政府が申請自体を認めていないからだ。李さんの怒りの矛先もこの「門前払い」に向かう。「コロナによる不安や悩みは私たちも日本…

この記事は有料記事です。

残り2415文字(全文3110文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の筆者
すべて見る

ニュース特集